なにものか

今朝、
台風は高知をそれたようで
時折小雨が降りつつも
草刈りができる程度。
以前から気になっていた店の裏の山道の草刈りをしました。
裏の山には、瓦の素材でできた
小さい祠が置いてあって
お隣さんのご先祖とかかしら。
と思っていたところ
ある日、となりのおじいさんが
あの祠はそこで倒れて亡くなっていたお遍路さんのために
親父が作ったもんです。
と話された。
そのころ、お遍路さんの中には治療の見込みがない、
または治療費がない病気の人が
たくさんおられたようで、
その人も、そんなお遍路さんのひとりだったようです。
でもなぜわざわざこんな山の上まで
病の体をおして登ってこられたのか
今となってはよくわかりません。
その祠のあるところからは、遠く海まで見通せます。
祠の横には、薬草であるゲンノショウコ
ピンク色のかわいい花を咲かせていました。
もしかしたら、これは
ここに埋葬された人の
荷物に入っていた薬袋からこぼれたのかもしれない
私もどうしてここにたどり着いたのか、
よく考えればそれだって不思議なことでもあるし。
その方と何か縁があるのかもしれないな
などと
いろんなことを妄想しつつ
草にもつれた祠のまわりをようやく片付け
お菓子とお茶を置いてきました。
ずっと気になっていたので
やっと少し安心しました。